Howl’s Moving Castle

2004年11月23日 読書
『Ingary と呼ばれるその土地は、「7リーグブーツ」や「見えない衣」が本当に存在するところで、3人姉妹の長女に生まれることはかなりの不幸だ。誰もが知っていることは、長女が一番最初に失敗し、それが最もひどい失敗だということだ。3人が立身出生を求め旅立つならば。

Sophie Hatter は3人姉妹の長女だ。貧しい木版彫刻家の子供などでは断じてない―もっとも彫刻家の子であった方が成功する機会が与えられていたかもしれないが―

両親は婦人帽子屋を切り盛りするのに申し分なく、その店は、Market Chippingの繁華街にあった…』
(訳:自分)

こんな出だしではじまる、Howl’s Moving Castle。ハリーポッター以来、洋書の文庫本には手を出していなかったが、Barnes&Noblesに行ってまでゲットした期待値(大)の本だ。

英語で読むことの一番のデメリットは、やたら時間がかかるということだ。同じ本を日本語で読むのと比べれば3倍は違うだろう。この手の本は読み飛ばすことがあまりできない(すれば話についていけなくなることが多い)。つまり、中・高の英語の授業でするような精読になってしまう。

そんなわけで、大概10ページも読むと、瞼が重くなり、気が付くとどこまで読んだか判らなくなることも多い。こういう状態のときは、かなり読み飛ばしているようで、些細なことや詳細が一切頭に残っていないためと思われる。

ちなみに購入のキッカケは、宮崎アニメの原作だったから。
ミーハー丸出し。
お金と英語の非常識な関係(下)―神田昌典の全情報ソース付き
ISBN:489451172X 単行本 神田 昌典 フォレスト出版 2004/07/17 ¥1,365


この本は、大きく分けて前半と後半に分かれている。
前半では、「英語が苦手な人でも洋書が読める」と言っていて、ビジネス関連の書籍は洋書のほうが絶対数が多く、最新の情報に触れられるとも言っている。

後者の部分は賛成だ。例を挙げてみれば、「金持ち父さん、貧乏父さん」だ。この日本での最新版は年金問題についてだった。たしか「金も持ち父さんの予言」みたいな題ではなかったか?しかし、この原書が出版されたのは2002年。日本で最新刊と呼ばれていた頃、アメリカでは、"Who Took My Money?" が出版されていた。

近頃、Barns&Noblesにでも出向くか、アマゾン.Comで注文しようかと思っていたので、筆者の言うとおり洋書をドンドン読もうと思う。ただ、オレは洋書を読むのが遅い。和書を読むときの3倍はかかる。辞書を片手に読んだら、もっとするかも知れない。

だから、英語が苦手な人が洋書を3時間で読むためにはどうするのか?これがこの本の中で一番知りたい内容だった。

その方法として著者は、フォト・リーディングというものを進めている。フォト・リーディングの仕方について、ざっと簡単に触れていた。そこに目新しいことがなかったのは残念だ。

なぜなら、その方法はオレが中・高の英語の長文を解く時に使っていたから。たしかにこれなら早く読める。もっとも英語の試験のときは予め問題があるから、読みたいところを探すのに苦労はしない。個人的読書でも自分で設問をつくることが大切ということだろう。

後半は「話す」ことについて書かれている。
絶対的に単語数が少ないまま、どうすれば円滑なコミュニケーションが(公私問わず)できるかについて、おもしろい見解が述べられている。

残念だったのは、こっちに来ている留学生が実際に体験していることでありながら、その留学生たちが克服するために用いた方法と差がないこと。少なくともオレはこの本で書かれているようなことを既に実践してしまっていたようだ。

お金についてのほうは、巻末付録がとても有用できそうだ。
加速成功―願望を短期間で達成する魔術 ISBN:4763195956 単行本 道幸 武久 サンマーク出版 2004/07 ¥1,680

ふと思い立って、手に取った。
ぱらぱらとページをめくり、買うことにした。
文字が大きくて読みやすい。

「10年で年収が10倍になる」なら、実践してみたくなる。
10年後の自分を想像しようとするが、いくつもシナリオがあって、大体途中でやめてしまう。
それほど、今の自分が不安定な場所に立っているんだと確認できた。

とにかく、学ぶべきものはまだまだたくさんあるようだ。

斜陽

2004年5月8日 読書
ISBN:4101006024 文庫 太宰 治 新潮社 ¥340

勉強に身が入らず、やたらと肩が凝っている感じだったので、無理してやってもどうせ頭に入らないのなら…と、「斜陽」を開く。割と薄い本なので、(読書に)そんなに時間を取られないだろうし、気分転換が必要だった。

暗さが明るさを際立たせ、ロウソクのような火でも太陽のように眩しく感じるさせるような、光と影。

物語の背景は、戦後の日本。
遠い中東のあの国は、今まさにこの状況にあることを思うと、やりきれなくなる。
ISBN:4480863362 単行本(ソフトカバー) 今尾 金久 筑摩書房 2002/03/20 ¥1,680
100万部を突破した驚異のベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズの第3弾。「入門編」と銘打たれた本書では、「投資力をつける16のレッスン」として、これまでの2冊になかった実践的な投資の知恵を提供している。


これからどうやっていこうかという自分のビジョンが、この本の中の一例でそのまま使われていて、著者(ロバート・キヨサキ)にかるく疑問を投げかけられていたことが、この本を読んだ中でなによりの収穫だった。

全体的な話の内容は、こっち(U.S.)のビジネス(特に、Accounting/Finance/MBA)を勉強してきた人間にとって、当たり前常識じゃん?ということを分かりやすく表現している。

しかし、どうして、

当たり前と思えることを実行するのがこんなに難しいんだろう?

何はともかく、キャッシュ・フローゲームなるものをやりたくてたまらない。自分で購入してもいいのだが、友が持っているというので、近々時間を取って是非ともやらねば。

燃えよ剣 (下巻)

2004年4月30日 読書
ISBN:4101152098 文庫 司馬 遼太郎 新潮社 1972/06 ¥660

昨日は、ゆっくりするつもりがやたら動き回るハメになり、全っ然ゆっくり出来なかったので、今日こそ家でノンビリするのだ。

どうやって時間を過ごすかはもう決めてある。友から頂いた本を読むのだ。自分でも意外だと思うのは、一度読み出すと止まらなくなることだ(教科書や参考書の時でもこうであれば良いのに…)。これに漏れず、漫画やゲームも飯も食わずに延々と出来るのだが、こんなことを書いているオレは、もともとネクラな性分なのだろうか?

この、「燃えよ剣」は、新撰組土方歳三に焦点を当てた物語だ。上・下巻ともに一日で読み切ってしまったが、普通はもっと時間を掛けて読まれるはず。

様々な思い入れが人それぞれにある史実だからこそ、いろんな見方を本で読めることは、とても嬉しい。

かく言うものの、
寝る間も惜しんで…
という風にはならず、12時前にさっさと寝てしまったが。

ISBN:4088477022 コミック 神尾 葉子 集英社 2004/01/23 ¥410

今更ながら、ようやく読了。
たまたまサッカー友が持っていることが分かって、TOJ辺りから読み直し、気がつけばアッという間に最終巻。

最初に読んだのは、たしか中学生だった頃のような…
授業中の暇つぶしで読み始めたら逆にハマッたこのコミックも、出版までの間隔が長すぎて、途中からど〜でもよくなったっけ。

でも、やっぱ読み出すと止まらなねぇな

持ち主は、終わり方が不満らしく、まだ二十何巻あたりの頃から、

「最後までは、面白い。けど最後はチョッとだよ。」

と何十回も聞かされ、そのたびに聞かなかったことにして目をページに落とし続けた。

そして終いには、

「花より男子に出てくるの中で誰が一番イイ?」

って、

男のオレが知るわけないだろう!?

「だって、そもそも(出てくる)女の子が少ないじゃん? じゃぁ、女の子は誰?」

そうそう、その質問は至極まっとうだぞ。

そうだな…




つくしもいい(もちろん主人公だからね、思い入れあるし!?)が、やはり静か滋かなぁ。
ISBN:4478420408 単行本 三本木 亮 ダイヤモンド社 ¥1,600 機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説。通常、アメリカでベストセラーとなったビジネス書は、すぐに日本語に翻訳されるものだが、本書は世界で250万部売れたにもかかわらず、17年もの間日本での出版だけが認められなかった。いわば「幻の名著」である。 …

この本は、『全体最適化』の手法を説くビジネス小説(?)だ。もともと、MBAの人に教えてもらった本だが、英語で読む気になれず、日本語版が出たところで購買。 Time Of Constrain の原理はとても興味深い。個人的には、依存的事象と統計的変動の話がイチバン面白かったなぁ。

とはいえ、生産管理など、今のオレには全く必要ないものだ、と思っていた…昨夜までは。

昨夜のオアシスの繁盛ぶりには目を見張るものがあった。今までで一番の混みっぷりである。この繁盛の裏(厨房&キャッシャー)は、反対に火の車だった!

お客のオーダーをいくら取っても、注文された物が全然出てこないのだ。とばっちりはここに全部回ってくる。イライラしたお客は再三どうなっているんだと聞いてくるし、もちろんチップを置いていくはずも無く…こっちはオーナーを急かしたり、必要な機器の準備でテーブルのお客や片づけまで手が回らず…

受注から発注までの間隔が長すぎる。そして、仕事量がとても一人じゃ裁ききれるものじゃない。特に、一度オーダーをとった後、そのコピーを作って、オーナーに回すというのは忙しいときは不可能だと判明した。途中から、コピー用のメモに全部オーダーとってそのまま渡したし…

ココで効率化を目指す為にバランス化を図るべく、ひと段落した後でオーナー(ジェームズ)からスムージーの作り方を伝授される…が、この本どおりに解釈すれば、それは根本的な解決になっていないということになる。
ボトルネックの負荷をいくらか軽減するだろうが、まだいろいろ効率的にやれる方法があるはずだ。二人で作れるようになっても機材は限られていて、機械のスループットは、変わらないからだ。Segregation Duty の仕方をちょっと変えて、
いかに機械を休ませることなくドリンクを作り続けさせられるか
に焦点を合わせる事が[本によると]重要らしい。もう一回本を読み直して、来週は、食べ物、飲み物、時間で満足度を上げてやろうと誓った。